理事 渡邉佳代
昨年の秋に、子どもを出産しました。体の変化・不調、どんなふうに出産するか、子どもの発達、どこに子どもを預けるか…などなど、妊娠・出産・仕事復帰…と、この1年を通して、様々な相談・支援機関に行き、また身近にいる様々な人たちに相談してきました。
私自身が困りを抱え、あちこちに相談して改めて感じたことは、自分の「こうしたい!」という気持ちを大切にして話を聞いてもらえること、そしてその気持ちを軸に「じゃぁ、どうする?」というサポートを考えてもらえること、そして何よりも目の前にいる自分と向き合い、自分を大切に扱ってもらえていると感じられることが、私を支え、励ましてくれる力になったように思います。
例えば、うちは親子ともに授乳には苦労して母乳外来に通っていたのですが、「お母さんも赤ちゃんもよく頑張ってきたね!」と、私たちの頑張りを認めてもらえて、「お母さん、どうしていきたい?」と、私がしたいこと、人にしてほしいこと、してほしくないことに耳を傾けてもらえると、例え状況が変わっていなくても、「よし!また頑張るぞ!」という気持ちになったことが何度もありました。
一方で、いくら相談された人が良かれと思っても、相談する人の気持ちや思いが置き去りにされていたり、一方的なアドバイスになってしまった場合には、なかなか自分の中に入ってこなかったり、不安が高まったりするような経験もしました。
こうした経験を通して、改めて、目の前にいる子どもたちの「~したい!」という思いに耳を傾ける1人の大人でありたいと思いました。人から大切にしてもらい、「自分がこう感じてもいいんだ」と思えること、そして、ひと時でも楽しく過ごせたという経験を重ねられるように、スタッフと子どもの声にどのように耳を傾け、どのように向き合っていくかを今後も考えていきたいと思っています。
【2014年10月~2015年1月の活動報告】
2ヶ所のDVシェルターに毎月交互に出向き、派遣プログラムを実施しました。この間、団体では2回実施、子どもはのべ13名が参加しました。施設では1回実施、子どもは10名、おとなは7名が参加しました。
12月のクリスマス会では、毎年恒例のクリスマスカレンダーをつくります。これは、1日1つずつのお菓子を楽しみにして食べるアドベントカレンダーです。「子どもたちがクリスマスまでを楽しみにして過ごせますように!」という思いを込めて毎年実施しています。
10月 団体プログラム
子ども:糸電話をつくって遊ぼう+魔法の風船+絵本の読みあい(5名)
12月 団体プログラム
子ども:クリスマスカレンダーづくり+魔法の風船+絵本の読みあい(8名)
1月 施設プログラム
子ども:新聞ビリビリ+ヨガ・魔法の風船+絵本の読みあい(10名)
おとな:アロマ・ハンドマッサージ+呼吸法(7名)
(ニュースレター48号/2015年3月)