理事 桑田道子
ニュースレター52号にてご報告させていただいたとおり、非営利有償事業の開始より10年を迎えたこの1年は、新規の登録申し込みを停止し、継続のご利用者様への支援にあらためて力を注いできました。
それぞれのお顔や家族構成、前回の面会前後がどんな様子だったか、までは頭に入っているものの、突然の電話対応時には、大事な子ども達の年齢があやふやになり、慌てて手帳を確認して、お話を進めるようなことも出てきていたのが、再度、記録を整理して、おひとりおひとりに丁寧に対応できるように体制が戻りつつあるかなと思っています。
停止以前より相談・問い合わせを利用されていた方の新規ケースはいくつかあるので、バランスをしっかり考慮しつつ(やはり、調停の進捗具合や内容にはその時々の傾向があるように感じるため、まったく離れてしまってはいけないだろうと)、当面このペースは維持してゆきたいと考えております。新たに面会支援を検討されている方には大変申し訳なく、問い合わせのたびに何もできないことを心苦しく感じておりますが、ご賢察いただけましたら幸いです。また、本年度も事故事件なくVi-Projectの活動を続けることができましたことは、日頃からお力添えくださる皆さまと、利用者各位のご協力ゆえです。スタッフ一同心より感謝しています。対立していた父母が、別居親は同居親に子育ての苦労を労い感謝し、同居親は子どもに関する情報を別居親に伝え、子どもの日常をできる限り共有できるよう互いに譲り合う姿に触れるたび、とても嬉しく、励まされています。
去る12月4日、徳島県・徳島県女性保護協議会主催「女性・子どもをあらゆる暴力から守ろう DV・児童虐待防止講演会」にて「こどものための面会交流とは?」と題し、Vi-Projectの活動をお話させていただきました。徳島の地で長く女性と子ども支援に携わってこられた方々がたくさんご参加くださり、質疑応答ではサポート終了時(私達は卒業と呼んでいます)や子どもの年齢に応じた対応についてご質問いただきました。終了後、「ティーパーティに参加したい」という声もいただき、継続開催できていない現状ですが、ぜひまたそんなあたたかく、楽しい時間もセッティングしてゆきたいと希望をもちました。お招きいただき、ありがとうございました!
★徳島県には児童相談所と女性支援センターが統合した「こども女性相談センター」が県内3か所に設置されているそうです。たとえば、子どもの一時保護を要する危機的状況時や養護相談から母親が女性相談につながったり、女子中高生の非行問題から女性のキャリアに詳しい相談員につながったり、夫婦・育児の相談から暴力の存在を児童相談所が把握できる…等とても機能的な仕組みだと思います。
★講演会後には、徳島駅前で有志の皆さんによるチラシ配布(女性への暴力断絶シンボルマークの入ったタマゴせんべい付!)が行われました。
(ニュースレター54号/2018年1月)