この当時も今も、日本のステージのチケット事情はそう変わらない。何ヶ月も前に、未来のある日を指定して切符を求めることになる.極端なことを言えば、その日まで生きてるかどうかも怪しい。そんなことになるのは結局、上演時間が短いからだ。
そして前売りシステムはどんどん複雑そうになり、マーケットも若者中心になるから、年配になると購入作法も分からなくなる。 その点ブロードウェイでは、基本的にロングランのものばかりだから、当日、前日でも手に入る。超人気作品にはソールドアウトもあるが、たいていの演目は観られた。
スモーキー・ジョーズ・カフェはこのときが初演。その後、二、三年前に再演になった六十年代ポップスいっぱいのジュークボックス・ミュージカルと呼ばれるもののはしりだった。
(ニュースレター27号/2009年5月)