友人三人とエジプトに行ったとき、ルクソールで皮のカバンを購入するのに付き合った。店頭に気に入ったモノがないと言うと、裏の倉庫に連れて行かれた。男三人だったから心配なかったが、一人だったら怖かっただろう。選んだのは、なかなか良い大きなバックだった。ただ、そこでは気付かなかった難点が一つ。皮が匂うのである。「しばらく使ってたら消えるよ!」と私は言ったが、実際は入れた物がみんな臭くなるという。その結果、三人の間ではクサヤの干し物カバンとしていつまでも土産話だ。
(ニュースレター32号/2010年8月)