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理事エッセイ
10.知らないということ /前村よう子

理事・前村 よう子(女性ライフサイクル研究所スタッフ)

今日、帰宅してから、お正月以来読んでいなかった新聞に目を通した。約5日ぶり。貯め込まずに毎日読むのが目標だったんだけど・・・。
さて、年末に起こった「インドネシア・スマトラ島沖地震による津波」関連の記事を読み進めている時、なんとも言えない暗澹たる気持ちにさせられた内容があった。大切な家族や友人を失った方々の哀しみの記事と共に目にとまった記事。津波により家族を失い孤児となった子どもたちが、その避難先から姿を消しているという。誘拐され、児童売買の対象になっている可能性があるという。以前にも他国の災害で多くの孤児がうまれた時、同様の事件が発生したこともあり、今回は児童売買目的の誘拐をできるかぎり防ごうと、いくつかの国での養子縁組を一次停止状態にする措置をとったと記事にはあった。

子どもたちが売買されるのは、売春や強制労働に従事させるためらしい。何らかの災害に見舞われるだけでもショッキングな出来事である。その上、他の家族を失ってしまったというショックもある。残された子どものために、親類や学校、近隣に住まう大人など、その子どもの周りにいる大人たちが自分自身に何ができるかを問いながらサポートをし続けるのが当然とされる国や地域が一方にあれば、その対極に、災害を商機と狙い定め子どもたちを食いものにする大人たちの暗躍する国や地域がある。(対極ではないのかもしれないが・・・それはまた別の機会に)

この記事を読みながら我が娘(高1)といろいろ語り合った。彼女は新聞をあまり読まないが、TVニュースで聞いたという。ただニュースでサラッと聞き流した時には「そうなんや、酷いなぁ」で終わってしまったらしいが、私と語り合ううちに、他人事として酷いと感じる以外に、自分の身に起こったらどう感じるだろうというところまで考えるようになったらしく、最後には「そんな大人たち、ぜったい許されへんわ。もぅサイテーやん。なんとかその子どもたちを助けることはでけへんの!」とプンプン怒っていた。

この記事にあるような事ばかりではなく、世の中には、人間を素晴らしいと感じる「明」の部分と、どうしようもない「暗」の部分がある。この「暗部」は、たいていの場合、自身が知ろうとしなければ知らないままに済ませることができるが、私自身はできる限り知りたいと思う方だ。子どもにも、配慮しながらではあるが、真実を伝えたいと思っている。未知のことを「知る」ことは、「自分にはまだ知らないことがあるのだな」という事実を確認する上でも大切だと思うから。そして、単に「知る」だけではなく、「知った」ことをどう感じるのか、考えるのかを一緒に語り合いたいと思っている。

私には、まだまだ「知らない」ことがたくさんある。これから先の人生の中で、どんどん未知のことを知っていきたい、考えていきたい、感じていきたいと思っている。

(ニュースレター10号/2005年2月)

 


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