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理事エッセイ
29.つながりと、結び直し /窪田容子

理事 窪田 容子

安心して暮らしていくために、人とのつながりは大切なことだ。思えばいろんな人たちとのつながりに支えられて今の私がある。最近、20年以上も会ってなかった人たちとのつながりについて感じたことがある。

中学校の同窓会があった。クラスを超えた同窓会は卒業以来だったので、20数年ぶりに会った人たちも少なくなかった。当時通った中学校は、管理主義的で、校則が事細かに決められ、髪型、服装、持ち物についても、厳しくチェックされた。竹刀を持ち歩いている先生も多く、何かと叩かれ、怖かった。そんな雰囲気が窮屈で居心地が悪かった。中学校はしんどかったという印象が残っていた。

同窓会でみんなであれこれ話していると、忘れていたことを次々と思い出した。
「毎日一緒に手をつないで学校から帰ってたやんなぁ。最後の四つ角で、いつもしばらくしゃべったよね。」・・・あ、そういえばそうだった。
「夏休み、部活が2日だけ休みで、友達のおじいちゃんちの高知の海にフェリーで行ったよね。軽トラの後ろにみんなで乗せてもらったやんなぁ~」・・・うん、楽しかったなぁ。
「プールの更衣室で、一緒にさぼってて怒られたり」・・・うん、そんなこともしてたね。
「ようちゃん、一回、部活の後に倒れて先生に家まで送ってもらったことあったやんな。栄養失調とか言ってたなぁ。めっちゃ、印象に残ってるで」・・・そうそう、がんばった部活の終わりのミーティングの最中にふらっと倒れて、顧問に車で送ってもらったが、階段も上れず、顧問と友達に両脇を抱えられて家に帰ったことがあった。そのころちょうど親が都合でしばらく家を空けていて、栄養失調かも?と言ったのを、友達が覚えていた。

元担任には、「窪田さんって、何があっても動じない子だったよね~」と言われた。意外だった。当時、先生からどんな風に見られていたのかを知り、そのころの自分について改めて外側から眺めたよう気分だった。

そうやって話しながら、過去の色合いが変わっていくのを、不思議な気持ちで感じていた。中学時代って、窮屈でしんどかったばかりじゃなかったのかもしれない。窮屈な中でも、がんばったり、ときにはさぼったり、動じずにいたり、たった二日の夏休みに、高知まで行ったり・・・。

20年以上経って、思い出を語り合うことで、過去の自分がもっと好きになったり、過去の自分をもっと肯定する気持ちが、自然とわいてくるのが不思議だった。そして、当時よりももっと、その頃の仲間に親しみを感じ、好きだと思う自分がいた。

20数年経って、再会したつながりがくれたのは、過去の自分ともう一度関係を結び直し、当時の仲間たちと、もう一度関係を結び直すような、そんな素敵な体験だった。

(ニュースレター29号/2009年11月)

 


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