理事長 村本邦子
本NPO法人、FLCネットワークを立ち上げ、あっという間に1年が経とうとしています。昨年の今頃、「ワーキングマザーのストレスマネジメント講座」の企画にシャルレの助成が決まり、授賞式に行ったのがきのうのようです。この講座も、理事および活動会員で準備のためのミーティングを重ね、4~5月、盛況のうちに終了しました。
今年は、子どもプロジェクト(「トラウマを受けた子どものためのプログラム開発事業」)に三菱財団からの助成が決まり、9月に安田裕子活動会員が授与式に参加してくれました。また、本プロジェクトの一環として、新理事、安田会員、村本の3人で英国視察に行ってきました。それぞれの報告は、後の頁に続きます。 このプロジェクトでは、臨床心理学を学ぶ大学院生の活動会員を中心に2月より毎月、ミーティングを重ね、秋には、弁護士に向けたアンケートを実施、12月にボランティア養成講座を経て、来年2~3月に、DV家庭に育った子どもと母親のプログラム介入を無料で実施する予定です。助成なども受けながら、学生や市民のボランティアと力を合わせて、研究を進め、利用者に無料のプログラムを提供できることは、たいへん喜ばしいことです。NPO法人化するまでは、なかなかこれが実現できず、必要な方々に援助が届かないことを歯がゆく思ってきました。今のところ、まだ、ささやかな実験的試みのレベルですが、今後、少しずつ、活動を定着させていくことができればと考えています。
新理事を中心としたアドボケーター事業も、入門編講座を無事に終え、ボランティア登録希望者を対象とした特別講座の方も、他の理事や外部の先生方の協力を得て、着々と進行中です。アドボケーターの活動を実際に始めていくには、まだまだ乗り越えなければならない課題がありそうですが、うまく展開することができればと思います。
その他、援助者養成事業であるグループ・ファシリテーター養成講座も8月に終了、「建築家と学ぶ家づくり講座」も、いよいよ残すところあと1回となりました。こうして、少しずつ基盤を固めてこれたのも、私たちの活動の趣旨を理解し、応援してくださっている皆様のお陰と感謝しています。
11月2日には、NPO法人化1周年を記念して、第1回年次大会を開催します。理事たちによるシンポジウムの他、各プロジェクトからの活動報告、交流会もありますので、是非ご参加ください。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
(ニュースレター第5号/2003年11月)