理事長 村本邦子
春を迎え、また新しい年が始まりました。おかげさまで会員も123名(4/11現在)となり、継続プロジェクトに加え、新しいプロジェクトを企画中です。
この3カ月、いちばん活発に動いていたのは子どもプロジェクトでした。昨年2月より研究会を重ね、今回はDV家庭に育った子どもへの支援に焦点を当てることを決め、イギリス視察、弁護士を対象としたアンケート・インタビューによる実態調査を経て、ボランティアスタッフによる「DV家庭に育った子どもと親への援助プログラム」実施にまでこぎつきました。毎週日曜日全6回(前後インタビューを含めると全8回)のプログラムが無事、終了したことをここに報告します。当NPOによる直接支援としては初めての取り組みであり、大きなチャレンジでしたが、スタッフ一同、感慨深い思いでもって最終回を迎えました。詳しくは、5ページに報告があります。現在は、新年度のプロジェクトに向けて、準備中です。アドボケーター事業も一期生養成講座の終了式、およびパーティを終え、新年度の活動を検討中です。
新年度は、理事の団士郎さんを迎えた春の交流会で始まり、毎年恒例の「グループファシリテーター養成講座」、「援助者向けグループセラピー研修~怒りのコントロールを学ぶ親のグループ」を予定しています。日程は未定ですが、新たに、「援助者向けグループセラピー研修~子育て支援」「援助者向けグループプログラム研修~思春期の非暴力プログラム」などの援助者養成講座と、学校カウンセリングのあり方を考えるプロジェクトを企画中です。これは内容についてもまだ検討中で、最初は研究会のようなものからスタートさせるつもりですが、ご要望やアイディアなど寄せて頂けましたら幸いです。
なお、6月25・26日と、立命館大学で「日本コミュミティ心理学会第七回大会」が開催されます。大会長を引き受けていることもあり、ボランティアを派遣することで当NPOも後援することになりました。ケンブリッジ病院暴力被害者プログラムの指揮者であるメアリー・ハーベイさん(コミュニティ心理学者)とオリバー・フォークスさん(弁護士)を迎え、コミュニティにおける被害者支援について考えます。ボランティア、および、一般参加も受け付けますので、関心のある方は是非どうぞ。
会員のみなさんのお力を得て、安心とつながりのコミュニティを市民レベルでさせるという、これまでできなかったプロジェクトがひとつひとつ現実になったこの間、私自身、忙しくても、新しい出会いにワクワク・ドキドキしています。今後は、少しずつ、会員のみなさん主導のプロジェクトを増やしていけたらなと期待しています。これからもどうぞよろしくお願いします。
(ニュースレター7号/2004年5月)