理事長 村本邦子
私たちのNPO活動も3年目となり、年次大会、春の交流会、援助者養成講座(グループ・ファシリテーターと怒りのコントロール・グループ実践者)などの行事が定例化し、子どもプロジェクトDV支援、子どもプロジェクト面会支援、被害者アドボケイトなどのプロジェクトが活動を展開させています。私自身、これら3つのプロジェクトには、すべて最初から関わり、力を入れてきました。
本紙に報告がありますように、一足先に活動を始めた子どもプロジェクトDV支援チームは、1年目の事前研究と模索的活動を終え、2年目の新たな事業展開に向けて準備しています。子どもプロジェクト面会支援、被害者アドボケイトは、まだ事前研究の段階ですが、少しずつ形が見えつつあるところです。
2月から3月にかけ、大学の仕事で、ワシントンD.C.とボストンに行き、DV関連の支援体制の視察をしてきたのですが、ちょうど私たちのNPOが目指しているコミュニティの安心とつながりの感覚を増し、暴力的文化の土壌に抵抗する力をつける試みの数々を見てきた思いでした。DV被害者と子どもを地域で支えるNPOやNGOでは、一般のボランティアと専門家が力を合わせて働いていました。現場で頑張っている人たちと出会い、国を越えて志は同じだと感じましたが、大きく違うのは経済的基盤だなぁと改めて思いました。アメリカでは、民間機関に政府の補助金や企業・個人の寄付がかなりの程度あるので、活動場所や事務局体制を確保し、安定した活動を展開することができているように思います。この点で、私たちはどうしていけるのかということを考えさせられました。とりあえずは、一人でも多くの賛同者・理解者を得て、私たちの活動を支えてもらえたらと思っています。
そういった意味での広報も兼ね、ホームページを一新しました。普段なかなか会うことのできない会員みなさん同士のつながりがもっと感じられるようにと、会員専用掲示板や、各プロジェクト会員限定の掲示板も作りました。会員同士のコミュニケーションが拡がっていけば嬉しいなと思っています。このNPOそのものが、みなさんにとって、安心とつながりのコミュニティになればいいなと願っています。どうぞ積極的に活用してください。広報へのご協力もよろしくお願いします。
(ニュースレター11号/2005年5月)