理事長 村本邦子
私たちのNPO活動も5年目の春を迎え、細々ながら、一歩一歩、活動を重ねてきました。変わらぬご理解とご支援をありがとうございます。
本誌にそれぞれの活動報告がありますように、どのプロジェクトも個性的な企画を展開してきました。もっとも古いDV子どもプロジェクトは、新規メンバーが増え、にぎやかです。だんだんと役割分担もできるようになり、組織としての成長を感じる今日この頃です。残念ながら今年度の来所プログラムの企画は流れてしまいましたが、現在、モバイル・コミュニケーション・ファンド助成を頂いての派遣プログラムに向けて準備中。今年度は、絵本やアロマを取り入れた母子支援プログラムという新たな展開を予定して、ミーティングで練習や議論を重ねています。
Vi-project(子どものための面会・交流サポートプロジェクト)は、研究事業に引き続き、1年のパイロット事業を終えたところです。現在、この1年の実践を通じて見えてきたことを整理し、新規事業化に向けて体制を整えつつあります。やればやるほど課題が見えてきて、なかなか一筋縄ではいかないというのが正直な感想ですが、慎重に、しかし大胆に、基盤を作っていけたらと思っています。
4年間活動を続けてきたアドボケイト・プロジェクトは、この3月でその役割を終え、プロジェクトとしては完了しました。直接支援の実施までこぎつけることができなかったのは残念ですが、アドボカシーについての研究調査と啓発を行ってきた結果として、援助者のための意識啓発とケアという課題が残されました。これに関しては、近いうちに新たなプロジェクトとして再生させる予定です。
そして、いちばん新しい暴力防止プロジェクト。暴力防止に必要なものはいったい何なのかを明らかにするため、現在、コスタリカについて学んだり、世界各国での取り組みについての文献収集を行っています。今年度は具体的な企画として動き出したいと考えています。
これから、定例の春の交流会をはじめ、援助者養成講座が始まる季節となります。安心とつながりのコミュニティの輪を広げていけますよう、変わらぬご支援をお願いします。
(ニュースレター19号/2007年5月)