2011年10月30日(日)、遊音堂「YOUホール」において、第9回年次大会を開催された。会員14名、非会員32名、合計46名の皆様にご出席いただいた。
まず第1部として、理事・津村薫の講演が「女性が人生の選択に迷う時」というテーマで展開された。この講演のベースになっているのは理事長・村本邦子とパートナーである村本詔司氏が20年以上前に翻訳した『女はみんな女神』(ジーン・シノダ・ボーレン著)である。これは、ギリシャ神話に登場する7人の女神元型(アプロディーテーやアルテミス等)をもとに女性心理について説かれた著作で、講演では、女性たちが自分自身の中にある様々な元型を選択し、活性化させていく(意識していく)ことで、より主体的に自らの人生を生きるという内容が伝えられた。
その後、DV子どもプロジェクト及びVi-プロジェクト(子どものための面会・交流サポートプロジェクト)からの報告があった。
休憩時間を挟み、第2部として、例年好評を博しているピアノユニット:パールノートによるミニコンサートが開催された。パールノートは、理事長の村本邦子と会員の長川歩美の二人により、4年前の第5回年次大会の折に結成されたピアノユニットである。日頃の多忙な仕事とNPO活動の中で、日々、レッスンを積み重ねている様子が伺える演奏の数々だった。曲目は以下の通りである。
1.スカルラッティ ソナタ ヘ長調 L.187
2.リスト 愛の夢 第3番
3.ナザレー コンフィデンシャス オデオン
4.バーンスタイン ウエストサイド物語より「アメリカ」
5.ショパン 別れの曲
6.ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ
さて、年次大会終了後は恒例の交流会。今年は遊音堂3階の「升堂」にて美味しいケーキと飲み物を戴きながらの実施で、時間を惜しむように話の花が開いていた。
今回、年次大会に、そして交流会にご参加頂いた皆様に感謝。残念ながらご参加頂けなかった皆様も、次回の第10回年次大会にはお越し頂けることを願っております。
<年次大会担当理事:前村よう子>
アンケートから
◇「いつもながら津村さんの講演は楽しかったです。自分のことは意外とわかってました。ピアノコンサートは、微笑ましく聴かせて頂きました。有難うございました。」
◇「女性には全ての女神のタイプがあり、それを必要時に呼び出し、主体的に選び、実行していくというところが良かった。」
◇「7人の女神、初めて聞きましたが、大変興味深く集中して聴くことが出来ました。DV、面会の報告も皆様スタッフの想いが感じられ、素晴らしいお仕事だと思いました。ピアノも知っている曲ばかりで、素晴らしかったです。」
◇「女神のスケールがとても当たっていました。自分を知る機会になりました。有難うございます。報告会の時間が短かったので、もう少し聴きたかったです。離婚後の子どもへのサポート費用は、父母どちらが出しているのか、片方が望んでいても片方がサポートに入ることを嫌がった場合には、どのようになっているのか等も知りたかったです。」
◇「津村さんのお話、とても興味深く聴かせて頂きました。自分が欠けている女神を知って「足りない~」と落ち込むのではなく、まず自分を知って、足りない部分を呼びさましていくことが大事であると思いました。呼び覚ます方法、きっかけを頂けてよかったと思いました。でも、自分の型は、今までの生育歴が非常に反映されているように思います。(ある意味怖いと思いました) 年次大会、DVを受けた子ども、保護者への支援ですが、「温かい関わりの中で回復していく」という言葉が印象深かったです。何か自分が出来ることはないかなと思いました。Vi-プロジェクトについては、自分の両親が離婚しており、自分の中では父親を受け容れられないまま現在に至ります。私も子どもの頃にVi-pがあれば、また違った父親への想いを抱けたのかもしれないなと思いました。 コンサート、いつも楽しみにしています。私にとってリフレッシュです。」
◇「自分がどの女神なのか、何か足らない女神なのかを、少し知ることができました。自分をみつめるいい機会になりました。有難うございます。」
◇「早速、本を購入させて頂きたいと思いました。娘達が今まさに人生の決断をしなければいけない時に来ていますので、参考にさせて頂きたいと思います。これからもさらなるご活躍をお祈りしております。」
◇「仕事での忙しさの中で少々疲れている自分にいる女神がわかりました。心身ともにバランスよく生きていく為に、選択を上手く出来るよい、呼び出して、内に居る女神の活性化をしていきたいです。ピアノコンサートも、心をほぐしてくれる、私にとっては癒やしの空間になりました。大切な活動をされている事に感謝します。」
◇「自分の可能性を日頃からよく考えるタイプで、自分の今&元々の性格は、やはりヘスティア-とアルテミスでした。自分の持っているものを、よりよく高められたら有難いですし、自分の弱い部分もわかって、それも高められたら・・と思います。今、自分のやりたいことを広げたい。自分の専門性(援助・・・保育や介護、精神障害者支援など)をいかしながら、自分も学びたいと思います。今日の活動報告では、職場の学童でもありうる事で、とても関心があります。講座を受け、ボランティアなどできたらと思います。」
(ニュースレター38号/2012年2月)