年次大会担当理事:前村よう子
2007年11月4日(日)、クレオ大阪中央において、第5回年次大会を開催しました。参加者は、18名(非会員含む)。まず第一部として、当NPOの各プロジェクトによる活動報告、およびフロアとのディスカッションが実施されました。詳細については、立命館大学4回生の福田央子さん、Aさん、彩香さんから寄せられた感想文をご覧下さい。
休憩時間を挟んでの第二部は、当NPO理事長の村本邦子と、会員の長川歩美によるミニピアノコンサート。バッハ「主よ人の望みの喜びよ」、グリーグ「抒情小曲集より『アリエッタ』」、ドビッシー「アラベスク第1番」、リスト「愛の夢第3番」、ショパン「夜想曲第20番嬰ハ短調遺作」、パッヘルベル「カノン」等の調べに身をゆだね、心静かな時を過ごしました。
また、年次大会終了後、場所を喫茶に移し、おいしい飲み物とケーキを味わいながら交流会も行われました。こちらにも多くの方が参加下さり、夕暮れ前のひとときを充実した語らいで過ごしました。ご参加下さった皆様、誠にありがとうございました。また、今回は残念ながらご参加頂けなかった皆様も、次回は是非お会いできるのを楽しみにしております。
感 想
2007年11月4日に行われた年次大会では、非暴力プロジェクト、Vi-プロジェクト、DV子どもプロジェクトと、立ち上がりの新しい順に、それぞれの活動報告が行われた。
非暴力プロジェクトは、方向性や具体的な実施内容について検討するための前段階として、勉強を重ねているプロジェクトで、これまでの勉強会と、そこから得られた今後の課題についての報告があった。私自身も非暴力プロジェクトで活動をしている。こうなって欲しいという理想はあっても、具体的な形にできない。そんな中、DV子どもプロジェクトの報告の冒頭で、「子プロも、立ち上げる前はこうだったと、非暴力プロジェクトの報告を聞いて懐かしく思いました。」という一言が。そうか、先輩プロジェクトも最初はこうだったんだ…と、設立からこれまでの子プロの報告を聞いて、今後の動きがイメージでき、各プロジェクトが集まる年次大会の醍醐味を味わった。Vi-プロジェクトの報告では、これまで活動内容をニュースレターでしか読んだことがなかったので、詳細にわたっての報告を聞くことができ、面会サポートの意義を、共感をもって知ることができた。
報告終了後の質疑応答の中で、石川先生から、問題を抱える人の近隣の人が、援助者として行動できるよう啓発していくような、社会臨床的なアプローチの重要性が改めて指摘された。親、兄弟、祖父母、近所の人…自分がするのではなく、本来「援助」ということを念頭においていないかもしれない第三者を援助者にすること。援助者になるべく勉強中の自身としては大きな困難さと、しかし必要性を感じた。
身体をほぐしてリラックスして、最後のお楽しみは、村本先生と長川さんによるミニピアノコンサート。リストの「愛の夢 第3番」やパッヘルベルの「カノン」など親しみのある曲ばかりでうれしくなった。中には小学校の頃、下校のお知らせに流れていた曲も。先生方は今後御2人で「パールノート」という名前で活躍されるとのこと。アンコール曲も素敵で…これも年次大会の醍醐味
(立命館大学4回生 福田央子)
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今年、初めて、年次大会に参加しました。DV子どもプロジェクト、面会プロジェクト、暴力防止プロジェクトが、この1年間にしてきたことの報告を聞きました。3つともそれぞれに素晴らしかったです。特に私が興味をもったのが、DV子どもプロジェクトです。DVや虐待を受けた子ども、そして母親の心のケアをする。私もぜひ参加したいと思いました。子どもが大好きだし、私も一緒にアロマ粘土してみたいです。後の交流会では、みんなそれぞれ持っている意見を交換して、それもすごく勉強になりました。まだまだみんなの前で自分の考えを発表したりするのが苦手な私ですが、みんなみたいに、もっと上手になっていきたいです。
私は、FLCの活動を始めの頃から知っていますが、詳しく話を聞いたのは今回が初めてでした。最初の頃は5人だったのに、18年たってまわりのいろんな人たちにだんだんと広がっていき、つながって…それで今では、ここまで発展していることに感動しました。「つながり」って素敵だなと思いました。この年次大会で、NPOの会員になることを決め、12月にはボランティア養成講座を受けました。世界がどんどん拡がっていくようです。
(A)
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去年の年次大会で、別居親との面会という活動内容にすごく興味を持ちました。桑田さんの報告を聞いて、すごく良い活動してるなぁと感動して自分も関わってみたいと思い、活動会員になって、Vi-Pメンバーに入らせてもらいました。
活動してみて少ない回数だけど面会にも参加させてもらって、離婚しても、子どもにとってお父さんもお母さんも同じ大好きな親にはかわりないんだなと実感しました。その様な安定した関係を築くためには、両親のビジネスライクな関係を作る努力はもちろんだけど、Vi-Pのような信頼できる第三者の協力が必要であるとも感じました。
日本はまだ面会実施が定着していないし、面会実施のためにはさまざまな問題も伴うけど、こどもにとって別居親との面会が当たり前なものになり、離婚しても変わらない親子関係を築くことができる世の中になっていくために、微力でも頑張って活動したいと思います。
ほかの活動の話も、すごく興味をもちました。暴力被害を受けた人たちの苦痛や苦労は私には想像がつかないほど深いと思うけれど、安心して参加したり、心を開くことができるグループやコミュニティーがあるというのは、すごく良いことで、なくてはならない存在なんだなと思いました。
加害者を出さないように非暴力プログラムを行うこともすごく必要なんだと感じました。暴力をせずに怒りを表現することを学ぶグループワークはとても印象的でした。まだ実際の活動の話は聞けなかったので、今後の活動がすごく楽しみだと思いました。来年も話を聞くのを楽しみにしてます。
(彩香)
(ニュースレター22号/2008年2月)