活動会員 下地久美子
アドボケイトプロジェクトでは、「大阪府男女共同参画活動事業(ジャンプ)補助金」の交付を受け、関西を中心にしたアドボケイトたちへのインタビュー調査と講演会の記録をまとめた報告書『アドボケイトの役割と可能性』を出し終え、ほっと一息ついているところです。
調査から見えてきた私たちの役割は、援助者支援に力を入れていくことが大切なのではないか、それがより良い援助につながるのではないかということでした。被害者支援の仕事には、二次受傷(代理受傷)がつきものですが、無理して頑張りすぎるとバーンアウトという事態が避けられません。そこで、簡単に出来るセルフケアの方法を、プロジェクトのメンバーで学んでいます。
6月の勉強会では、理事長の村本から「タッピングタッチ」というリラクセーションの紹介がありました。これは、ペアになって、相手の頭から背中、腕にかけて、指先で軽くタッチしていく方法です。タッチされると、じんわりと温かくなり、とても穏やかな気持ちが広がります。特に難しい技術も必要なく、どこでも誰にでもできるリラックス法なので、いろんな人に伝えていきたいねと、メンバー全員がすっかり気に入りました。また、機会があれば、講演会などで実践していければいいなと、話しています。
8月の勉強会では、村本が講師となり、「アロマセラピー」をおこないました。ミントやサンダルウッド、グレープフルーツ、ゼラニウム、ラベンダーなどのアロマオイルを、自分の好みでベースのオイルにブレンドし、オリジナルアロマオイルをつくり、それを使って、ハンドケアを教わりました。ほとんどのメンバーが、アロマセラピー初体験だったのですが、自分でオイルを作り、マッサージをする心地よさに、うっとり。アロマの香りには、さまざまな効用があり、奥が深いことを知りました。贅沢な癒しのひとときを味わい、みんな大満足でした。次回は、アロマを使った「フットケア」を学びます。
勉強会の前半には、『アドボケイトの理論と実践』(ベイトマン著)を読み進め、メンバーで討論しながら、アドボケイトを取り巻く諸問題について考えています。アドボケイト活動を長く続けていくには、まず援助者が元気でなくては務まりません。だからこそ、アドボケイトプロジェクトでは、援助者のセルフケアに重点を置きながら、さまざまな場所で活動する援助者たちの交流の場を提供していきたいと思っています。関心のある方は、ぜひ、ご連絡ください。
(ニュースレター第17号/2006年11月)