活動会員 下地久美子
今年の冬は厳しい寒さが続いていますが、被害者支援アドボケイトプロジェクトチームでは、大阪府ジャンプ基金の助成をいただき、メンバーたちはヒートアップしています。
助成を受けた調査研究の目的は、アドボケイト活動に先駆的に取り組まれている方々にインタビューをおこない、どのようにアドボケイト活動に関わっているか、抱えている問題点や今後の課題についてお話を伺い、今後アドボケイト活動を根づかせていくには、何が必要なのかを探るというものです。
いくの学園、ウィメンズネット・こうべ、FTCシェルター、大阪市一時保護所、大阪被害者支援アドボカシーセンター、大阪府女性相談センター、女性ネットSaya-saya、スペース・えんじょ、性暴力を許さない女の会、WS.ひょうごに、インタビューのご協力をいただきました。
インタビューを通じて見えてきたものは、スタッフ不足や運営資金の問題などさまざまな困難を抱えながらも、被害者の声に耳を傾け、寄り添いながら素晴らしい活動を続けていらっしゃるみなさんの姿でした。お話を伺うことで、感心したり勇気づけられたり、大きな収穫を得ました。
私たちが考えるアドボケイトとは、ひとつはアドボケイトの概念や考え方を日本の社会に広めていくこと。そしてもうひとつは、現在ある日本のアドボケイト活動をうまくつなげていくことが、大切な役割であると思っています。その意味でも、今回のインタビューが、アドボケイト活動を普及していくうえで重要なものとなるにちがいありません。
報告書のまとめ作業の最終段階にさしかかり、スタッフは多忙な毎日を送っていますが、アドボケイトの現状をより多くの人々に伝えたいとはりきっています。今年の春には、報告書が発行される予定ですので、どうぞご期待ください。
(ニュースレター第14号/2006年2月)