活動会員 ロンバートはるみ
5月11日土曜日、「子ども面会プロジェクト」第6回ミーティングを、女性ライフサイクル研究所・大阪本社にて実施しました(参加者7名)。本プロジェクトは、両親の離婚などが原因で離れて暮らす親子間の面会をサポートしようというものです。
今回はDV被害当事者でもあり、離婚を経験されているサユリさんをゲストにお迎えしての開催となりました。
サユリさんはお子さんを父親と面会させた経験があり、昨年11月の年次大会に参加してくださった際に面会サポートを利用したいと言ってくださった事がきっかけで、今回のミーティングのゲストとして、これまでの経験などを話してくださる事になりました。
サユリさんは、情報は力であり、DV当事者のピアな語り合いの場が必要であると考え 2年前に『ファーストステップ』というグループに参入されました。現在では、マスコミ取材なども多く精力的に活動されています。お子さんと元配偶者との面会が実際どのように行われたか、またそこに到るまでの経験、その後のお子さんの様子、また、サユリさん自身がどのような気持ちでいらっしゃったかなどを聞き、我々「子ども面会プロジェクト」側としてとるべきスタンスが見えてきたように思えました。
それは、『積極的に面会の支援をするのではなく、どうしても会わせざるを得ない場合のサポート、並びに面会後の母子の心理的サポート(カウンセリング)をする』というものでした。社会の風潮が「会わせる」が前提である中、「会わせないという選択」も可能だという情報を当事者に伝えることの重要性も言及されていました。
「子ども面会プロジェクト」として初めて当事者の方がどのようなサポートを求めていらっしゃるかを実際に聞けたことは、私たちが提供したい・できるサービスの形を絞り込んでいく上で、大きな一歩になったと思われます。
続いて6月11日土曜日、「子ども面会プロジェクト」第7回ミーティングを実施し(参加者6名)、「NYSPCC Professionals’Handbook on Providing Supervised Visitation」3章の読み合わせ(本章ではSVサービスを提供する際に、安全と安心を確保する事の必要性や、SVサービスに適した場所や設備が具体的に紹介されています)や、本プロジェクト活動会員杉山、桑田による2ヶ所のビジテーションなどの視察報告が行われました。
(ニュースレター第12号/2005年8月)