活動会員 五味 幸子
今回のニュースレターでは、アメリカ・カンザス州ローレンス市にある、TFI family services: Douglas county visitation and exchange centerを簡単に紹介します。
☆センター概要
本ビジテーションセンターは、TFI family servicesというファミリー・サービスセンターの一部門であり、ここでは、離婚・別居後の(元)夫婦とその子どもに対してスーパーバイズド・ビジテーションおよびエクスチェンジサービスが提供されています。センターでは、責任者である専任スタッフが1名とビジテーションを行うスタッフが7名ほどでローテーションを組みながら働いています。数名のボランティアもトレーニングを受けたのち、ビジテーション・スタッフと同様の仕事をします。また、ビジテーションが行われている時間は、安全を確保するため、1名の警備員がセンターに常駐しています。
☆サービス概要
スーパーバイズド・ビジテーションサービスとは、スタッフが、ビジテーションルーム(写真参照)内での、別居親と子どもの交流を見守るものです。一方、エクスチェンジサービスでは、本センターにおいて同居親と別居親とのあいだの子どもの受け渡しが行われます。どちらのサービスにおいても、スタッフにより親子の様子について詳細な記録がつけられ、この記録内容は、裁判所での資料として使われることもあります。
これらのサービスを利用している家族の多くは、DV、薬物使用、元夫婦間での葛藤が高いなどが背景にあり、裁判所からの命令によりサービスが行われています。ただし、個人申し込みでサービスを利用している家族もいます。多くの家族が、1週間に1度サービスを受けています。また、スーパーバイズド・ビジテーションサービスは、ほとんどが1時間の利用となっています。
センター内にあるビジテーションルームの写真です。どの部屋にもおもちゃ、ゲーム、ぬいぐるみ、絵本などがたくさん用意されており、部屋によっては、DVDの観賞ができるようになっています。
(ニュースレター29号/2009年11月)