活動会員/後藤晶子、亀田佐知子、五味幸子、津村彩香
11月27日(日)にVi-Projectの利用者(同居母親)を対象に「第一回ティーパーティ」を大阪西区民センターの会議室にて開催しました。
当日は、SAJ(ステップファミリー・アソシエーション・オブ・ジャパン)の代表、緒倉珠巳さんをゲストにお迎えしました。緒倉さんはご自身のお子さんと別居親である父親との面会を10年以上続けていらっしゃいますので当日の参加者の方々の先輩になります。緒倉さんもおっしゃったように「別居している父親と面会をしている子どもの母ばかりが集まった珍しい場」になりました。
はじめに緒倉さんがご自身の経験をお話しされ、続いてそれぞれ参加者の方々も自己紹介をしていただきました。皆さんもちろん初対面だったのですが、「周囲に同じような経験をしている人が少なく、話せない」こともありフリートークになっても次から次へと話題は尽きることがありませんでした。その中では「周囲に理解者や経験者が少ないこと」「面会を実施している間の母の不安な気持ち」「面会から帰ってからの子ども様子の変化」「面会の内容、行き先」「別居親から子どもへのプレゼント」「別居親の実家との関係」等が話題になりました。面会を実施している年数やお子さんの年齢や性別、1回当たりの面会の日程も皆さん違うのですが、それぞれの話を聞きながら参考にされている様子もありました。つらい話や悲しい気持ちについて語られることも多かったのですが、それぞれの新しい道を切り開いていこうとされていたり、困難を乗り越えてきている方たちでもあり時には笑顔もこぼれる会となりました。
当日は参加されている方に、少しでもリラックスした時間を過ごしていただきたいとの気持ちも込めて温かいお茶と手作りのお菓子を用意させていただきました。皆さん家事に育児に仕事に忙しくされているお母さんですのでヘルシーで美味しいものを召し上がっていただこうとVi-Pスタッフで管理栄養士でもある津村がメニューを検討しました。何度かの試作をへて、疲労回復に効くクエン酸を含むレモン、ストレス時に補給が必要となるビタミンCが豊富なさつまいもを使用した「はちみつとレモンのスコーン」「りんごとさつまいものケーキ」を、当日提供させていただき参加者の方々からとても好評でした。
緒倉さんの優しい、楽しい語り口もあり予定されていた2時間は本当にあっという間にすぎてしまいました。参加された方からは「皆さんの経験談を聞けて自分の不安が少し和らいだ」「辛い経験を共有できたようでよかった」「自分もがんばろうと思った」「またぜひ参加したい」との感想をいただきました。
普段、Vi-Pの活動の中でスタッフの私たちとは定期的に顔を合わせる方々ではあるのですが、面会当日はお子さんがいらっしゃることもあり利用者の方とゆっくり話をする時間はほとんどありません。私たちも利用者の方々がお持ちの面会に関するさまざまな気持ちについては気になっており、今回のティーパーティを1年越しで計画してようやく実施することができました。参加された方々同士でもエンパワメントされていらっしゃったようですが、私たちスタッフも継続への大きな力をいただけたひとときになりました。
(ニュースレター38号/2012年2月)