正会員 原田光恵
昨年8月に引き続き、春休みに京都の児童館でプログラムを実施する機会に恵まれました。お忙しい中、時間を設けてご協力頂いた児童館の先生方に本当に感謝しています。
今回は30名程の子どもたちへ1回50分のプログラム「言葉でうまく伝えよう」を実施しました。「運動会で走るとき、どんな気持ちになる?」など、具体的な例をいくつも出しながら、いろんな気持ちについて考え、様々な気持ちを感じるのはとても大切であることを学んだ上で、自分の気持ちや相手の気持ちを大切にしながらコミュニケーションを取る方法を、ゲームやパペット人形を使ったロールプレイで学ぶことを目的としました。
今回も、子どもプロジェクトのメンバー3人で出向きました。実施メンバー2人の感想を紹介します。
■活動会員
今回の児童館でのプログラムは、30人くらいの子ども達が参加してくれました。私はこのプログラムに始めて参加したので、始まる前から「うまくできるだろうか、子ども達は楽しんでくれるだろうか」とドキドキしていました。
はじめ子ども達はみんな「この人たちは誰だろう?これから何をするのだろう?」というような顔で私たちを見ていました。でもすぐに私たちの名札を見て名前を言ってみたり、パペット人形を指差しながらうれしそうに話したりして、私たちやこれから行うプログラムに興味を示してくれたので、その様子を見ているうちに私の緊張も次第に消えていきました。
子ども達はみんなとても元気で、質問にもたくさん意見を出してくれたし、プログラムに楽しそうに参加してくれました。でも中には他の事に注意がいってしまう子ども達もいるので、子ども達の興味をずっとひきつけることの難しさを実感しました。
普段の生活で、気持ちや自己表現について注意して考える機会は少ないと思うけれど、このプログラムでは、楽しみながら考えることができたと思います。そして、少しでもいいから、これからの生活の中で、人の気持ちに注意が向けられるきっかけになればいいなと思いました。
■活動会員 諏訪絵里子
今回プログラムを実施させていただいた児童館の子ども達は、とても活発で、こちらも本当に楽しく進めることができました。プログラムを通して、臆することなく自分の意見を言える子が多いことに驚き、感心しました。わざとふざけた意見を言ったり、茶々を入れる子もいましたが、そんな言葉の中にもその子らしさが溢れていて、とてもほほ笑ましく思いました。「気持ち」について考えることが今回のテーマでしたが、当たり前のように感じていることを、的確に言葉にするということは、非常に重要なことにも関わらず、大人にとってさえも難しいことです。実はとても単純なことなのに、なんだか複雑に考えてしまったり、様々なしがらみに縛られて、自分の気持ちを受け止めることができなかったり。周りに応じて自分の気持ちをコントロールすることは、重要な社会的スキルですが、自分の正直な気持ちに気づくこと、そこから更に相手の気持ちにも気づくことがそれを身につけるための始めの一歩ではないでしょうか。子ども達にその一歩を大きく踏み出して欲しいと、今回子ども達の素直さを見るにつけ、感じました。
(ニュースレター第7号/2004年5月)