活動会員 渡邉佳代
熱帯夜の続いた夏も終わり、涼しいさわやかな風とカラリとした青空に秋の訪れを感じます。今年の暑い夏のように、DV子プロの夏も熱気に溢れるものでした。ほぼ毎月ミーティングを行い、7月にはあるDV支援団体で単発の派遣プログラムを実施し、今後の活動に向けて助成金申請のための準備、プレゼンと走りつづけてきました。(派遣プログラム実施については、後の田中さんの報告をご覧ください)
対外的な活動の広がりとともに、DV子プロの今後の方針と課題も見えてきました。まず、7月の派遣プログラムでは、来所プログラムのように企画を見て来てくださった方々と違って、非構造の自由グループに介入する難しさを痛感しました。例えば、インフォームド・コンセントのあり方、介入の手段など改善点は多くあり、自由グループでの関わり方は今後新たに検討していきたいと思います。こうしたグループには、ツールのある介入として、絵本の読み聞かせ、お絵かき、粘土、アロマなど、楽しいことを一緒にしながら、対象者である母子のレジリエンスを向上させる関わりを目指していくことも有効ではないかと考えています。また、派遣先のスタッフへのプログラム提供、サポートなども現在考えており、多様なニーズに沿って柔軟に対応していきたいと考えています。
これらの課題を踏まえて、今後のミーティングでは研修会も兼ねて、DV支援に関連することを広く学んだり、各所・各国で行われている取り組みをリサーチしたりしながら、多様な支援方法を習得していくことを目指していきたいと考えています。第1弾の研修会として、劇団経験のある活動会員による、呼吸法のワークショップを企画しています。こうした地道なプロセスをコツコツ積み上げながら、コミュニティ支援のあり方を模索し、スタッフのスキルアップを目指していきたいと考えています。
(ニュースレター第17号/2006年11月)