理事 渡邉佳代
養成講座も今年で10回目を迎えました。今回は8名(うち子プロのスタッフ研修含む)の方々が参加され、これまでの講座修了生は118名となりました。今年の受講者の半分は、すでに対人援助の現場にいる助産師、看護師、医療機関のセラピスト、震災ボランティアをされている方々でした。さすがに自ら「つながる」力の強い方々が多く、休み時間には受講者同士で活発に情報交換し、交流されていたことが印象的でした。対人援助を学ぶ学生受講者たちも、様々な現場の支援者との交流から連携のイメージが湧き、自らつながっていくことの大切さを体験できたようでした。毎年、この場で支援者同士がつながり合い、支援ネットワークを築かれていく様子に私たちもエンパワーされ、希望を感じています。
講座では3名の講師ともに共通していたメッセージが、子プロで大切にしてきた「つなぐ・つながる」こと、そして親子と同じコミュニティに暮らす隣人として、小さなことでもできることがあるということでした。同じコミュニティに生きる1人の人間として、支援者として、何かできることがあると希望を持ちながら、これからも支援ネットワークを築いていきたいと思っています。以下、受講者の感想をご紹介いたします。
●安心、つながり、表現という言葉、しっかりと印象に残りました。シェルターの現状、具体的な声かけの仕方、援助者として大切にすべきこと等、多くの情報を得ることができました。DV、虐待、トラウマについて、詳しく知識を補う内容を勉強することができて、大変参考になりました。参加者と互いに色々な話をすることができて良かったです。支援へ一歩ふみ出そうと思います。(山口)
●DV・虐待への介入、アプローチの具体的なことが学べました。まだまだ活用まではむずかしいですが、できることからひとつひとつ取り組んでいきたいと思います。(匿名)
●知識が深まりました。繋がることが大切なのだと実感できたこと、またシェルターの現場のお話を生の声として聞けたことで、DV被害について、考え、学んでいく意欲が刺激されました。(S)
●本当によかったです。自分自身、そしてこれまでの活動を見つめ直せる大切な時間となりました。また明日からがんばれそうです。(H・K)
●改めて、情報の交通整理ができました。日頃の自分の活動を見直す機会にもなり、とても良い機会になりました。参加者の方々と情報交換できたことも、勉強になりました。(福田央子)
●大学院では学べないようなDV虐待被害の現状や、これまでの子プロでの子どもさんとの関わりと、しっかりした知識を照らしあわせて考えることや、自分について新しい気付きを得るとても良い機会となりました。何よりも、普段は全くお話をさせて頂く機会がないような支援者さん方と交流でき、“つながり”の大切さについて深く考えることができました。(かな)
●知識だけでは想像しにくい、現場の現状を知ることが出来たことが一つ、大きな収穫でした。講師の先生方のお話や、ワークなどを通して、自己理解が深まったのも今後の活動のプラスになりました。支援の貯金のお話は、救いになりました。(lt0070)
●DV・虐待、トラウマに関する理論や実情を具体的に学ぶことができ、支援者自身が自分の特性を知った上で周りにサポートを求めていく重要性を強く実感できた。(N)
(ニュースレター42号/2013年2月)