活動会員 中野希美
私は、約2年間、子プロで活動してきました。就職とともに実家へ帰ることが決まり、子プロで出会ったみんなと離れなければならない時期が近づき、まず思ったのは<感謝の気持ちを伝えなければ!>ということでした。せっかくこのような場をお借りできたので、私が子プロで得たことを振り返らせていただきながら、<子プロ、大好き!ありがとう!>という溢れんばかりの気持ちを (!) 素直に綴らせていただきたいと思います。
子プロで得た1番大きなことは、スタッフのつながりの大切さです。子プロの活動の軸に<良くつなぐには、スタッフ自らがより良くつながる>とありますが、この2年間で、その意味を身をもって感じることができました。特に印象に残っているのは、2度ファシリテータ―を経験した際のことです。1度目は団体で、紙コップを使ったけん玉遊びを企画しました。初めてのファシリテータ―ということもあり、自分なりに精一杯プログラムを試行錯誤しましたが、案をバックスタッフの皆さんに送る度、自分が思い至らなかった鋭い指摘がズバズバと飛んできました。途中何度も心が折れそうになりましたが、そのおかげで最終的には、自分が望んだことを子どもたちに体験してもらうことができました。今振り返ると、立場によらずいろいろな意見を聞く、そして言うことができたのは、1人1人の意見が尊重される環境であったからこそだと思います。私にとってまさに子プロは、<やりたいと思ったことを応援してもらえるコミュニティ>です。2度目は施設で、新聞遊びをしました。当日、他職種の職員さんから厳しいご指摘をいただき、自分が間違っていたのではと自信を失いかけました。しかし、スタッフの皆さんが子プロの活動の意味を主張し、強い味方でいてくれました。そしてそれを、よりよい活動を考えるきっかけとし、私の失敗に意味を与えてくださいました。私は、毎回の子プロで、自分の新たな課題に挑戦し続けることができました。それはこのように、いつでも味方でいてくれ、たとえ失敗してもフォローしてくれる仲間がいたからだと思います。
私は、子プロの活動を通して、やりたいことを見つけました。それは、自分が生まれ育った土地で、<お母さんと子どもがやりたいと思ったことを、みんなで応援してあげられるコミュニティ>を作ることです。これから私は、子プロから次のステップへ進みます。しかし、どんな道へ行こうとも、関わる人たちに<希望の貯金>をし続けていきたいと思います。私が自信を持ってそのように思える1番の理由は、その人の<希望の貯金>がいつか貯まることを信じて、コツコツ貯金をし続ける仲間がいるからです。子プロに関わっている、そのようなすべての皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。お元気で。
【2015年10月~2016年1月の活動】
2ヶ所のDVシェルターに毎月交互に出向き、派遣プログラムを実施しました。この間、団体では2回実施、子どもはのべ4名が参加しました。施設では1回実施、子どもは10名、おとなは4名が参加しました。1月17日(日)にはスタッフ研修を行い、一時保護施設の心理相談員である林久美子さんがDV被害者支援の実際を、当理事の小田裕子さんが子どものレジリエンスを高める関わり方についてお話しくださいました。
(ニュースレター50号/2016年3月)